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日本精密測定機器工業会/ 2024年 年頭所感

2024 年 01 月 24 日


日本精密測定機器工業会
会長 吉田 均

 

 

 


 皆様、あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。
また、皆様には平素より日本精密測定機器工業会の活動に深いご理解と御支援、御指導を賜わり厚く御礼申し上げます。

 ロシアによるウクライナ侵略が長引き、年後半には、イスラエル・ハマス戦闘、それに伴う資源高、物価上昇など、厳しい環境が続いております。当工業会もこれらの影響を受けましたが、幸い、販売額は 2023 年1月より 10 月までの 10 ヶ月ほぼ対前年同月比プラスで推移し、過去最高を記録した 2018 年の出荷額に迫る勢いとなりました。ただ、足下の受注は前述に加え中国経済の鈍化の影響を受け対前年比で 17 %減となっておりますので、今年前半の販売額への影響が懸念されます。後半からは受注回復との見通しもありますが、全般的には今年も、引き続き、地政学リスク、資源高、物価高など予断を許さない不透明な年になりそうです。

 我が国のモノづくり産業を取り巻く環境は引き続き変化しています。新型コロナウイルス感染症の流行やロシア・ウクライナ戦争、イスラエル・ハマス戦闘など、事前の予測が困難な事象が相次いで発生し、モノづくりにおいては、調達先の把握や生産拠点の変更・拡充といった、サプライチェーンの強靭化、人手不足、デジタル技術の活用が課題となっています。
測定機業界も大きな変化を迎えており、従来のような寸法測定にとどまらず、性質まで測定する電気的な計測や部品内部の計測などのニーズも増えています。また、一度の測定に多様なセンサを使用するなど測定のバリエーションも変化しています。様々な環境の変化に合わせて測定機器も変わる必要があります。これからは、加工しながら製造ラインの中で精度を確認し品質を作り込むインライン測定が一層台頭してきます。自動化とともに進化し、測定機器はもはや生産財と言えるほどです。求められるのは自動化、耐環境性、測定スピードです。従来の測定機器に比べ、はるかに要求される機能や難易度が増えていますが、それらに応えて行ければ、測定機の市場は確実に拡大すると考えています。

 当工業会としては、世の中のニーズを先取りした活動をして、日本のモノづくりが世界で活躍できるようバックアップして行きたいと考えております。

 最後になりましたが、今年も引き続き不安定な世界情勢が続きそうですが、皆様が安心して、そして安全に暮らせる世の中でありますように、さらに日本のモノづくり産業の飛躍の年となることを祈念申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

 今年も皆様のご多幸とご隆盛をお祈り申し上げます。

 

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