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牧野フライス製作所/ 2024 年度 入社式 社長訓示
株式会社牧野フライス製作所
取締役社長 宮崎 正太郎
皆さん、入社おめでとうございます。
今年度は多士済々の 77 名が牧野フライス製作所の門をくぐってくれました、心より歓迎致します。
私自身も 37 年前、皆さんと同じようにこの日を迎えました。当時は当社の売上も国内を中心に 500 億円に満たない規模でしたが、諸先輩方のご尽力により今日では当時の4倍以上の会社に成長致しました。本日をもって皆さんも当社の歴史にその一歩を刻まれたわけです。
当社も決して順風満帆な成長を遂げてきたわけではありません、バブル崩壊、リーマンショックなどの難局を全社一丸となって乗り切ってきての今日があります。
最近ではウクライナの紛争、ガザ侵攻、米中対立、急激な円安、そしてマイナス金利の解消と私達を取り巻く環境も目まぐるしく変化しています。
皆さんも当社も、このような世の中の変化に、特に変化に対応していくお客様のニーズに機敏に対応していかなければなりません。当社にとってはQuality Firstを基盤にして、お客様の要求を真摯に受け止め、お困りごとを解決とはいかないまでも、手を尽くすことを怠らないことが、お客様ひいては社会に貢献する唯一の道だと考えています。
創業者の牧野常造氏は常々会社は大きくするな、お客様の要求に迅速に応えるためには小回りの利く規模であれと言っていました。ところがその息子さんの二郎氏の代には規模の拡大を図り今日のようなGlobal Companyにしてしまいました。それでは大きくなった当社は小回りが利かなくなったかと言えば逆で、多様な要求を世界中から拾い上げることのできる特異性のある小回りの利く会社になったと確信しています。
これは先人達が築いてきたお客様との信頼関係によるもので、国の内外を問わず親身になって厳しい指摘と言えば聞こえはいいですが、所謂お叱りを受けてきたからです。
皆さんも経験上、親御さんからあるいは先生から叱られることで物事の本質が分かってきたことがあるのではないでしょうか。叱られることはある意味まだ期待されているということであり、直していく余地あるいは時間を許してもらえるということではないでしょうか。
これから皆さんは様々な部署へ配属になりますが、諸先輩からいろいろとお叱りを受けることでしょう。その折には、ああ期待されているんだと言うことを是非とも忘れないでください。
最後になりますが、皆さんの仕事は無事に自宅あるいはご家族のもとに戻るまでであるということを忘れないで頂きたい。工作機械のメーカーなので、工場には私たちの石頭より硬いものがいろいろ転がっている訳ですから気を付けるに越したことはありません。会社を挙げて安全には取り組んでいますが、何より大事なことは各人の安全に対する意識あるいは心構えです。
皆さんにおかれましても決して怪我などをしないことを最優先に日々の仕事に取り組んでいただくようお願い申し上げます。
それでは今後の皆さんのご活躍、ご健勝を祈念致しまして入社式の祝辞とさせて頂きます。改めて入社おめでとうございます。