ことラボ・レポート
天田財団第7回 助成研究成果発表会
公益財団法人 天田財団は4月 24 日、パシフィコ横浜のアネックスホールにおいて「助成研究成果発表会」を開催した。隣の展示ホールのA、Bホールで 26 日までの3日間“光”をテーマにした展示会《OPIE’24》が開催されていて、併催イベントとして開催された。7回目のテーマは「レーザプロッセシングの医療・バイオ分野への応用」で5件の研究成果発表と1件の企業講演が行われた。天田財団の助成研究は、この「レーザプロセッシング」と「塑性加工」の2分野に分かれる。塑性加工分野の成果発表会は5月 16 日(水)午後1時 30 分から国立オリンピック記念青少年センターで開催される。

開催にあたり伊藤克英代表理事が挨拶した。
「天田財団は 1987 年に設立され今年で 37 年目。研究助成と国際交流を支援してきた。これまでの累計助成額は 39 億 8,807 万円、助成件数は 2,234 件に上る。研究成果の社会実装に繋げる一環としてこの成果発表会を行っている。社会はいまDX(デジタルトランスファー)やSDGsなど新しいテーマに直面しているが、イノベーションこそが次世代を切り開く。二番じゃダメなのです。常に一番を目指す研究者を応援し、日本のものづくりを応援していきます」
助成研究発表のコンテンツ
【趣旨説明】
「レーザプロセッシングの医療・バイオ分野への応用~自然科学の1丁目1番地が人々の暮らしに安心を~」
京都大学 名誉教授(天田財団評議員) 坂部 周二
【助成研究成果発表】
(1)「過飽和液中レーザー照射によるリン酸カルシウム成膜技術と歯面改質応用」
産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門 研究グループ長 大矢根 綾子
(2)「極短パルスレーザを用いた天然歯とジルコニアの高精度歯科プロセス」
東京医科歯科大学 歯学部 助教 本村 一朗
(3)「医学医療分野への応用を目指した細胞・生体材料のフェムト秒レーザプロセシング」
奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学領域 教授 細川 陽一郎
(4)「炭酸ガスレーザーによる医療用材料表面への機能性アパタイトの溶着加工」
元奈良県立医科大学 医学部 博士研究員 古川 彰
(5)「積層造形によるチタン合金の開発と生体インプラントへの応用」
鳥取大学 工学部 教授 陳 中春
【企業講演】
「レーザによる医療機器製造のご紹介」
コヒレント・ジャパン株式会社 MDマネージャー/OEM&システムセールスチーム 澤 徹
【総評】
京都大学 名誉教授(天田財団評議員) 坂部 周二
※上記の講演要旨は「FORM TECH REVIEW」(天田財団)の2023Vol.32に掲載されている。
また(https://www.jstage.jst.go.jp/browse/amadareport/-char/ja)にアクセスするとこれまでの助成研究成果を見ることができる。
発表会後はヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルにおいて交流会が開催された。
「光は光子と波動の性質を持つ」と言われた段階で、多くの人の理解を超えるが、レーザーが持つ可能性はまだ見極められていない。今後のレーザプロセッシング部門に注目していきたい。