第29回素形材月間記念式典が開催された

参加者全員で記念撮影

　2023 年 11 月２日、「素形材月間記念式典」が港区芝の機械振興会館で開催された。式典の中で「第 39 回　素形材産業技術賞」の各賞が表彰された。そのあと早稲田大学・浅川基男名誉教授による「日本のものづくりはもう勝てないのか？！」と刺激的なタイトルの記念講演が行われ、記念撮影のあと素形材月間記念パーティが開催された。主要な受賞者・受賞名は以下の通り。

（１）経済産業大臣賞（１件）　トヨタ自動車株式会社　鈴木一弘他７名
開発技術名「高強度アルミニウム熱感鍛造の新プロセスの開発」

（２）中小企業長庁官賞（１件）　株式会社ニッセー　新仏利仲他３名
開発技術名「緩まない二種類のリードネジ山ボルトの量産用転造金型の開発」

（３）経済産業省製造産業局長賞（１件）　リョービ株式会社　神　重傑他５名
開発技術名「衝撃吸収部を有するアルミニウムステアリングサポートのダイカスト技術の開発」

（４）一般財団法人素形材センター会長賞（４件）
①開発技術者　トヨキン株式会社　藤原直人他５名
開発技術名　鉄スクラップを有効活用するための高張力鋼板の高速選別システムの開発
②開発技術者　大垣精工株式会社　鄭　日権他５名
開発技術名　分割打ち抜きと交互転積によるモーターコア製造技術の開発
③開発技術者　株式会社サンコー技研　田中　啓
開発技術名　エンコーダスケールが印刷された板材の高精度打ち抜き技術の開発
④開発技術者　トヨタ自動車株式会社　三枝真二郎他５名
開発技術名　電動車用リアクトル圧粉磁心の小型・高機能化技術の開発

（５）素形材産業技術表彰委員会特別賞（１件）
受賞者　ファインネクス株式会社　北嶋一郎他３名
開発技術名　低温鍛接法によるリチウムイオンバッテリー用Cu/Al複合電極端子の開発

（６）奨励賞（５件）

（７）産業デザイン財団賞（２名）

素形材月間記念パーティで受賞の喜びを語る㈱ニッセー・新仏利仲会長

　産業にとり「素形材」は重要で、日本の素形材はCFRPを始めとして、世界でもトップクラスの技術を持っている、と評される。しかしスウェーデン鋼を始め、欧州には産業革命以前から続く“適わない”と表現される手ごわい技術があることも忘れてはならない。