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ー 科学と技術で産業を考える ー

ことラボ・レポート

ことラボ・レポート

ことづくりラボSTI/ 年頭所感

2022 年 01 月 06 日

令和4年の仕事初めにあたり一言申し上げます。

 2022年 明けましておめでとうございます。
 新年にあたりご挨拶を申し上げます。
 「ことラボSTI」は、昨年9月から活動を始めました。お陰様で多くの方にお話を伺うことができました。また貴重な玉稿をご提供いただき、業界の歴史や見落とされがちな「サードウェア」分野にスポットライトを当てることが出来ました。今年は昨年にも増して活動したく、皆様にご協力をお願いする予定です。その節はよろしくお願いします。

 さて「ことづくり」とは何か、について申し上げます。
 それは「ものづくり」の次の時代を表現しています。「早く、安く、大量に、切削加工で作る」のがこれまでのものづくりだったと思います。しかしそれは“再現性”があるために誰でも模倣できます。模倣されると体力勝負の消耗戦に陥ります。そのようにならないように科学と技術で検証していきます。

 今年の予測については、予測不能と申し上げます。何よりもコロナ禍の先行きが不明です。
また現代の世界と産業界を、どの切り口で捉えるかで、変動要因は無限に近いほど存在します。
例えば、米中対立、ロシア対NATO、中国と台湾・香港問題、石油を始めとした資源外交、多様化する経済圏対立などは政治経済分野です。SDGsと産業界の駆け引き、環境問題の処方箋(カーボンフリー)、自動車産業を囲むCASE,MaaSの動向は不確定要素ばかりです。エネルギーや技術動向は、原発と脱炭素問題、半導体供給力の回復、5Gによる高速通信の問題、制御と通信技術などなど。情報技術の多角化で産業と市民生活の境界が低くなりました。それだけ技術動向は多くの市民生活と直結するようになりました。これらの変動要因にアンテナを立てるためには、SNSから入る情報だけではなく、CNNなどの海外メディアにもアクセスすることが必要です。そして急激な変化に対応するには、先入観を持たない柔軟な対応が必要です。

 ところで㈱ことづくりラボSTIは藤沢市辻堂にあります。ここは昨年、住みたいまち日本一になりましたが問題もあります。ここはあの箱根駅伝の中間点です。東京と小田原にある通信アンテナの電波が弱く、駅伝の中継が時々コマーシャルなどで中断されます。なぜ電波が弱いかは、上空を南北に飛び、厚木基地を行き来する飛行機の妨害をしないためです。さらに遥か1万メートル上空を東から西へ、アジア・オセアニアに向かう旅客機が飛んでいきます。この2年間はほとんど飛ばず、やっと年末からエンジン音が聞こえるようになりました。経済活動の復活の音が聞こえます。
 今年も、産業界の動きを科学と技術の観点からお伝えしていきます。