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日本工作機械輸入協会 元専務理事 山下 敏久/【連載#6】「日本工作機械輸入協会 専務理事としての8年間」

2022 年 06 月 03 日

日本工作機械輸入協会
元専務理事
山下 敏久(やました としひさ)

1948 年 11 月19 日生 広島県出身
1972 年 機械商社(広島) 入社
1980 年 千代田機械貿易(現シーケービー)広島営業所入社
2012 年 同社を定年退職
2013 年 日本工作機械輸入協会 専務理事就任
2021 年 専務理事退任、顧問に就任
 1955 年に設立された日本工作機械輸入協会は、今年で 67 年を迎える。金属切削型工作機械、鍛圧機械、測定・検査機器、産業ロボット、CAD/CAM システム、切削工具、工作用付属機器等 金属加工製造設備及び技術の健全な輸入の発展と会員共通の利益を増進するための事業を行うことを目的に活動を開始した。
 この輸入協会の専務理事として、2021 年まで活躍された。


《第 6 回》 JIMTOF の思い出

 JIMTOF は、何と言っても最大のイベントである。 これに出展するために輸入協会に入っていただいていると言っても過言ではないだろう。 会員となれば特別な割引があり、おおよそ希望の場所(実績重視)に展示することがで きる。また一般応募と違い、必ず出展可能なことが大きい。このことは新規会員獲得の際の大きなアピール要素となっていた。
 会員には正会員と賛助会員があり、正会員でないと出展できない。JIMTOF の件では今までも書いてきたが、何せ出展希望企業が多く、希望する展示小間数と割り当てられる小間数に大きな差があることから始まる。2年に1度のビッグイベントが近づいてくると、各会員からの問合せが多くなってくる。特に海外メーカーの日本法人の方たちは本国からのプレッシャーが相当きついのではないかと推測された。
 余談だが、1959 年に日本工作機械見本市に出展、1960 年に第4回東京国際見本市に出展し、工作機械専門見本市が企画された。翌年の 1961 年に第一回工作機械国際見本市(現在の JIMTOF)開催を準備し、1962 年第一回に大阪朝潮橋での展示会から参加。輸入協会は全小間数の 44%を占める展示を行った。
 日本工作機械工業会殿と一緒に進めてきたためか、同業団体同席での記者発表会において、 常に一番初めに発声を求められるのには困った。いきなりのご指名で、何から話してよいのか難儀したことを覚えている。たまには順番を変えて欲しいと頼んだものの、この依頼は通らなかった。
 JIMTOF が開催されると、輸入協会は東館と西館の両方に休憩所と商談を兼ねた事務所が設置される。双方の間には距離があるため、来客があった際にもう一方にいるとそこまで移動するのに時間がかかってしまい、お待たせしてしまうことを申し訳なく感じていた。
 生意気な言い方かもしれないが、最近の JIMTOF は一般社団法人日本工作機械工業会殿と 株式会社ビッグサイト殿主催で、その運営については洗練さを感じている。諸外国での工作機械見本市に担当者を派遣し、そのノウハウをつぶさに調べて取り入れることで運営を行っていると推察している。以前は東館がメイン会場の感があったが、人流も考慮され、今では西館も東館と遜色ない人出となり、南館の活用も含めて大いに期待される。
 JIMTOF 会場となる東京ビッグサイトは、毎回展示スペースが狭いということが話題となるが、東京では海外ほど広い面積は望むことは難しい。その分、この狭い展示面積に対して頭を使い、効率的に運営されていることも大きいのではないか。

◆日展協調べの世界の展示会場の広さ(2020 年 7月)
・東京ビッグサイト(日本・東京)      ・・・ 36 位(141,800 ㎡)
・Messe Hannover(ドイツ・ハノーバー) ・・・ 1位  (463,300 ㎡)
・Mc Comick Place(アメリカ・シカゴ)   ・・・ 12 位 (241,500 ㎡)