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ことラボ・レポート

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JIMTOF2024の開催迫る!

2024 年 10 月 16 日

 (一社)日本工作機械工業会と㈱東京ビッグサイトは 10 月2日、都内のホテルでJIMTOF2024 の記者発表を行った。
 32 回目を迎えるJIMTOFだが今回は大きな変更点がある。それは開館時間が2つのブロックに分かれること。すなわち「西ホールと南ホール:WEST & SOUTH」と「東ホール:EAST」の2つのブロックに分けて開館時間に“時差”を設ける。WEST & SOUTHは9時オープンでEASTは 10 時オープンの時間差開館になる。当然、閉館時間にも時差があるが記者会見で配布された「会場マップ」には、閉館時間に時差があることが判りにくい表記になっている。
 大きな展示会が時差開館であることは珍しくない。しかし今回の時差開館の主旨は、南ホールのロケーションが悪く、来場者が足を向けない、という難点を、時間差を設けることで強引に足を向けさせようという、少し乱暴なシステムのように感じる。閉館時間が明記されていないとなると、同じ小間料金で西ホールと南ホールは1時間多めにビジネスができることになる。かといって5時に閉館しても、東ホールとの間を占めるわけにもいかず、運営側には工夫が必要だ。
名称
JIMTOF2024(JAPAN INTERNATIONAL MACHINE TOOL FAIR:(第 32 回日本国際工作機械見本市)
開催趣旨
工作機械及びその関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的とする。
会期:2024 年 11 月5日(火)~ 11 月 10 日(日)6日間
開場時間:【西・南展示棟】9:00 〜 17:00(最終日は 16:00 まで)
【東展示棟】10:00 〜 18:00(最終日は 16:00 まで)
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)全館
主催:一般社団法人 日本工作機械工業会株式会社 東京ビッグサイト
後援:
外務省、 経済産業省、 東京都、 日本商工会議所
協賛:日本工作機械輸入協会、 (一社)日本鍛圧機械工業会、 日本精密機械工業会、 (一社)日本機械工具工業会、 (一社)日本工作機器工業会、 日本精密測定機器工業会、 研削砥石工業会、 ダイヤモンド工業協会、 日本光学測定機工業会、 (一社)日本フルードパワー工業会、 (一社)日本試験機工業会、 (一社)日本歯車工業会
展示場面積:118,540 ㎡(東・西・南展示棟)
出展物
工作機械、鍛圧機械、工作機器、機械工具(切削工具・耐摩耗工具)、ダイヤモンド・CBN工具、研削砥石、歯車・歯車装置、油圧・空気圧・水圧機器、精密測定機器、光学測定機器、試験機器、制御装置および関連ソフトウェア(CAD、CAM等)、その他工作機械に関連する環境対応機器装置・機器・資材・製品・技術および情報
出展資格者
前記出展物に関連する設計、製造または販売業を営む法人及び団体ならびにこれに準ずる機関とします。商社や代理店は、出展予定製品の製造業者の書面による同意書または委任状が必要となります。出展者は、見本市開催期間中製品を展示し、人員を常駐させる義務がある。
出展申込単位
1小間(3m ×3m =9m2)を基本単位とします。
入場方法:出展者を含む完全登録を実施します。
入場料:当日 3,000 円/前売 1,000 円(税込)(学生:無料)
会場構成:原則として、上記出展物による類別展示を実施する。
特別併催展:Additive Manufacturing Area in JIMTOF2024

付帯事業
IMEC2024(第 20 回国際工作機械技術者会議)
総合テーマ「未来社会を拓く製造技術」
Ⅰ.オーラルセッション 11 月7日(木)・8日(金)
Ⅱ.ポスターセッション 11 月5日(火)~ 10 日(日)

日目プログラム:
12:30 ~ 13:00 開会式
会長挨拶:稲葉 善治 日本工作機械工業会 会長
運営委員長挨拶:光石 衛 IMEC運営委員会 委員長
キーノートセッション「持続可能な社会に向けた製造業の課題と将来」
座長:光石 衛 理事〔独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構〕
副座長:千田 治光 取締役常務執行役員〔オークマ㈱〕
13:00 ~ 13:10 座長によるイントロダクトリー
13:10 ~ 13:50〔基調講演〕講師: Prof. Dr.-ing. Thomas Bergs
『Aerospace-X Towards multi-tier traceability in the manufacturing of safety critical aerospace components』
13:50 ~ 14:30 〔基調講演〕講師:高村 ゆかり 東京大学 未来ビジョン研究センター 教授
『気候中立(排出ネットゼロ)に向けたシステム転換―そのドライバーと挑戦』
14:30 ~ 15:10〔基調講演〕講師:木村 文彦 東京大学 名誉教授
『持続可能な社会に向けたエンジニアリングデータ連携の効用と課題』
15:00 ~ 15:20〔キーノートセッションのQ&A・座長総括〕
15:20 ~ 15:40 コーヒーブレイク
テクニカルセッション1『デジタル技術で変わる製造現場の未来』
座長:松原 厚 大学院工学研究所 教授〔京都大学〕
副座長:鈴木 康彦 先端技術開発センタ センタ長〔ヤマザキマザック㈱〕
15:40 ~ 15:50 座長によるイントロダクトリー
15:50 ~ 16:30〔講演〕Prof. Emeritus, Dr.-Ing. Dr. h.c. Konrad Wegener
『AI R&D for real factory』
16:30 ~ 17:10〔講演〕講師:岩下 平輔 ファナック㈱常務執行役員 FA事業本部研究開発本部長
『CNCデジタツツイン活用による電装設計と加工プロセスの効率化』
17:10 ~ 17:50〔講 演〕講師:小川 浩 本田技研工業㈱ 四輪生産本部 生産技術統括部
チーフエンジニア
『HondaのものづくりDX -デジタルを活用した製造オペレーション改革へのチャレンジ
17:50 ~ 18:00〔テクニカルセッション1のQ&A・座長総括〕

日目プログラム
テクニカルセッション2『たゆみなく進化する自動化技術』
座長:白瀬 敬一 名誉教授〔神戸大学〕
副座長:若園 賀正 上席プロフェッショナル〔㈱ジェイテクト〕
13:00 ~ 13:10 座長によるイントロダクトリー
13:10 ~ 13:40〔講演〕講師:Dr. Stefanie Frank (Senior Vice President for Machine Tool Systems, DI MC MTS, Siemens AG)
『How the Digital Twin allows you to accelerate development, create better solutions, and find new opportunities. Let’s accelerate digital transformation in machine tool industry together !』
13:40 ~ 14:10〔講演〕講師:入野 成弘 DMG森精機㈱ 要素技術開発 自動化システム担当・執行役員
『DMG MORIのMachining Transformationと自動化』
14:10 ~ 14:40〔講演〕講師:御園 春彦 シチズンマシナリー㈱ 営業本部 加工技術開発室 室長
『複合自動旋盤における自動化に向けた加工技術の取り組み』
14:40 ~ 15:10〔講演〕講師:小野崎 徹 ㈱ジェイテクト 研究開発本部 領域長
『自動車部品の生産における省人化を目的としたAIとソフトウェアの活用』
15:10 ~ 15:20〔テクニカルセッション2のQ&A・座長総括〕
15:20 ~ 15:40 コーヒーブレイク

テクニカルセッション3『新しい価値を創成する加工技術』
座長:杉田 直彦 大学院工学系研究科 教授〔東京大学〕
副座長:槻田 豊 工作機械技術部 部長〔芝浦機械㈱〕
15:40 ~ 15:50 座長によるイントロダクトリー
15:50 ~ 16:20〔講演〕講師:国枝 正典 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構 研究開発部 特任教授
『放電加工の最先端技術』
16:20 ~ 16:50〔講演〕講師:網岡 弘至 ㈱ソディック レーザー加工機事業部 加工技術部 加工開発室 エキスパート
『金属AMにおける高精度切削加工を加工にする残留応力開法技術の活用と加工事例』
16:50 ~ 17:20〔講演〕講師:福田 将彦 芝浦機械㈱ 工作機械技術部 シニアエキスパート
『超精密加工機製造におけるコア技術および非球面レンズ金型をはじめとする精密金型加工応用事例開設』
17:20 ~ 17:50〔講演〕講師:古田 成毅 ニデックマシンツール㈱ 歯車機械システム事業部 事業部長、執行役員
『高能率・高精度化のニーズに応える歯車加工の取組み紹介』
17:50 ~ 18:00〔テクニカルセッション3のQ&A・座長総括〕

JIMTOF2024 開幕に向けて

(一社)日本工作機械工業会
会長 稲葉 善治

 工作機械産業の新技術発表の舞台である JIMTOF(日本国際工作 機械見本市)は、1962 年の初開催以来、業界関係者の努力と弛まぬ 熱意のもと、工作機械ビジネスの創出に寄与しながら成長を続けて きました。
  今回で 32 回目を迎える JIMTOF2024 の出展規模は、社数・小間 数ともに、過去最多であった前回展をさらに上回り、国内最大級のビジネスショーになることが見込まれます。規模を拡大しながら、 最新鋭の工作機械、最先端の技術が一堂に集まる JIMTOF にご来場頂きます世界各国・地域の皆様、本展示会に向けて研究開発に励まれている出展各社、広報面で多大なご協力を頂いている報道関係の 方々に心よりお礼申し上げます。
 JIMTOF2024 のテーマは、「技術のタスキで未来へつなぐ」です。 このテーマには、最先端の工作機械技術・製品を JIMTOF から世界に発信することで、製造業のポテンシャルを最大限に引き出し、無限に拡がる未来の可能性を切り拓こう、という熱い想いが込められています。
 このテーマを出展製品・技術を通して具現化するべく、出展者一同、鋭意準備を進めてきました。前回展で見られた、デジタル技術 による稼働監視・予防保全、周辺機器類と融合した工程集約や省人 化はさらに進化し、JIMTOF2024 では生産システム全体の効率化・2/2最適化に向けたソリューションが期待されます。
  一方、主催者としては、併催プログラムの目玉として、南4ホー ルに出展者と学生をつなぐ「アカデミックエリア」を新設します。 このエリアには、JIMTOF 出展者による学生向け PR コーナー「キャリアマッチングスクエア」や、当会会員の出展ブースをテーマ別に巡る学生ツアー等の就活コンテンツを盛り込みます。加えて、全国の理工系学生の皆さんを招いて開催する、恒例の「工作機械トッ プセミナー」と連携することで、シナジー効果を発揮し、未来を担う人材に、ものづくりの喜びや醍醐味を引き継ぎたいと考えます。
  また、アカデミックエリアでは、旋盤や CAM プログラミング体験などを通じて、工作機械業界への知見を、楽しみながら深めるこ とができる「企画展示」、技術的シーズとニーズの出会いを生み出す 「IMEC(国際工作機械技術者会議)ポスターセッション」、ドリンクサービスと高速 Wi-Fi を備えた「オープンカフェ」などを設け、 学生だけでなく来場者全般を対象としたイベントやサービスを充実させます。
 このように、新たな取り組みを加えながら、JIMTOFは、時代の ニーズを的確に捉え、最先端の技術を発信し続けることで、次なるステージを目指して参ります。
 末尾になりますが、全ての出展者にとって、JIMTOF2024 が、世界のものづくりの発展に貢献する良きビジネスの契機となるよう、 心よりご祈念申し上げます。

参加申込先および問合せ先

参加申込専用ウェブサイト (https://www.jmtba-imec.jp/)から申し込む