メールマガジン配信中。ご登録はお問い合わせから

ー 科学と技術で産業を考える ー

ことラボ・レポート

最新の業界情報

DMG森精機 奈良事業所など隊列再編強化

2025 年 04 月 16 日

開所式で挨拶する森雅彦社長

 DMG森精機(森雅彦社長)は4月 14 日、奈良事業所ならびに奈良商品開発センタさらにサキコーポレーションの奈良事業所の新体制を発表、新しい奈良事業所において開所式を行った。
 今回は速報として概要をお届けする。詳細については次回に。

AMイノベーションセンタの新設

1階に「AMイノベーションセンタ」を開設した 奈良商品開発センタ

 今回の開所式には3つの舞台が同時進行でかかわっており、本編の前に情報整理が必要だ。まず、JR奈良駅前にある「奈良商品開発センタ」でもある「第二本社」の1階に、同社の最新のAM(Additive Manufacturing)機を設置した「AMイノベーションセンタ」を開所した。
 この「商品開発センタ」は、2022 年7月1日に開設され、8月 29 日には“メディアお披露目式”が行われた。お披露目式で森社長は同センタを“DX(デジタルトランスフォーメーション)と先端技術の開発拠点”と定義づけ、その席で宣言した通りの展開が、この日に一旦落ち着いた形だ。
 同センタはユーザーの多様な ニーズに対して、DMGがDfAM (Design for Additive Manufacturing)により、①革新的で創造的な形状の最適設計から、②積層条件の提案、③実際の造形まで行う。また、積層造形の前後工程で必要な粉末保管庫や3Dスキャナーなどの周辺機器も設置しており、AMのショールームとしての役割だけでなく、実際に最先端の金属積層技術を用いて、製品開発から生産準備、検証までの一連のプロセスを体感できる。

奈良事業所の新装オープン

 かねてより改装工事を行っていた奈良事業所の改装が完了した。
 大和郡山市にある 奈良事業所では、長らく工作機械の製造を行い、2016 年には約 5,000 ㎡のシステムソリューション工場を新設した。自動化需要の高まりで、工作機械製造を伊賀事業所(三重県伊賀市)に集約し、従来、工作機械の組み立てを行っていたエリアを改修し、この度、奈良事業所の自動化システム構築エリアを拡大して、従来比4倍の約 20,000 ㎡とした。これにより奈良事業者は、業界で世界最大級のシステムソリューション工場になった。
 これからは奈良事業所で自動化システムを構築し、精度やシステム動作を確認後、ユーザー工場で再構築。事前に課題を解決してから出荷するので客先工場での立ち上げまでのリードタイムを大幅に短縮できる。また、厳格な入室規制や監視カメラの設置など、高度なセキュリティ体制を確立しており、機密性が高い 案件にも対応できる。
 また、工場屋根には大規模な太陽光発電パネルを設置し、再生可能エネルギーを活用したサステナブルな生産を実現し、工場内で 使用する全ての空調と照明の電力をカバーしている。
 奈良事業所は DMG MORI の自動化システム生産の中心地として、世界中のユーザーへソリューション を提供し、生産性向上に貢献していく。

奈良事業所

【奈良事業所 概要】
住所: 奈良県大和郡山市井戸野町 362 番地
開所日:2025 年4月
延床面積:約 40,000 ㎡(うち、自動化システム構築エリア約 20,000 ㎡)
社員数:約 220 人(システムソリューション工場、自動化開発部門)
投資額:約 90 億円(建物・設備)
建物: 工場棟 1階建て(北工場、制御盤工場、南工場)
事務所棟 6階建て(1-2階 応接室・打ち合わせ室、3-4階 オフィスフロア 5-6 階 セミナールーム、カフェ)

サキコーポレーション名古屋事業所の移転

 今回の移転で、前のシステムソリューション用地が空きそこには、AIおよびEV向け実装基板自動外観検査装置を手掛ける同社グループ会社の株式会社サキコーポレーション 奈良事業所が移転し、2025 年2月より稼働している。
 この移動により、工場にフロア面積は 3,800 ㎡に拡大し、従来比約2倍の生産能力を獲得した。これによりX線検査の需要拡大に対応すると共に効率的な生産体制強化を実現した。
 さらにサキコーポレーションを通り過ぎて県道を北上すると1kmほどで大きな工場が建設中である。これが 2026 年に稼働開始を予定しているグループ会社のマグネスケールのレーザスケール工場だ。これらの拠点を南北に貫く県道 754 号線(旧国道 24 号線)には、DMG製品のデリバリーが盛んになるだろう。開会式典での「奈良県内で一番の企業」という評価も飛び出した企業だ。行政も県道の拡幅に協力して欲しい。