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ロボット工業会 2023 年度賀詞交歓会を開催
社団法人日本ロボット工業会(会長:山口賢治ファナック社長)は、1 月 6 日に東京都港区のプリンスホテルにおいて、「2023 年度ロボット関連団体新年賀詞交歓会」を開催した。
当日は、日本ロボット工業会 山口会長が挨拶に立ち、本年度の工業会の活動ならびに今後の団体活動についての指針などが発表された。
◆日本ロボット工業会 山口賢治会長 挨拶(全文)

皆さま、明けましておめでとうございます。
日本ロボット工業会の山口でございます。
年頭にあたり「日本ロボット工業会」、「製造科学技術センター」の 2 団体を代表し、ご挨拶を申し上げますとともに、日頃よりご支援、ご厚情を賜っております経済産業省並びに関係機関、そして会員各位に対し厚く御礼申し上げます。
また、新型コロナウイルス禍も今年で 4 年目となるなかで、未だ収束の兆しが見られませんが、With コロナのもと、本年も会員会社中心での賀詞交歓会の開催となりました。ご参加を頂き、感謝申し上げます。
さて、昨年は 4 年に一度の FIFA ワールドカップのカタール大会が年末に閉幕し、日本チームはドイツ、スペインの強豪国に勝利してのベスト 16 となりました。その健闘ぶりや姿勢にスポーツの持つ力を改めて感じ入るとともに、2023 年に向けて日本全体を元気づける力強いメッセージともなりました。
一方、世界経済はロシアのウクライナ侵攻の長期化によるエネルギー供給不足での価格高騰に伴い、世界的インフレ圧力が、更には中国での新型コロナウイルス対応や不動産危機等での景気悪化が見られます。このような中、国際通貨基金の世界における GDP 見通しでは、2021 年の成長率 6.0%が、昨年は 3.2%、そして今年は 2.7%にまで減速すると観測にもあるように、世界経済の減速懸念を抱えた中での幕開けとなりました。
このような状況の下、2022 年の我が国ロボット産業は、半導体をはじめとする部品不足や中国でのロックダウン等による影響が見られましたが、国内外とも自動化投資意欲に支えられ、2022 年は受注額で対前年比 2.9%増の約1兆 1,100 億円となるとともに、生産額では 5.5%増の約 9,910 億円が見込まれます。
そして、今年のロボット市場は、様々な問題が徐々に改善されることを期待するとともに、堅調な自動化需要に支えられ、受注額は対前年比 3.6%増の1兆 1,500 億円、そして生産額は6%増の1兆 500 億円と生産額においても初の1兆円超えとなることを期待しております。
さて次に2団体の今年の活動についてご紹介申し上げます。
まず、日本ロボット工業会では、昨年 10 月に創立 50 周年を迎えたことで、記念事業として「記念シンポジウム」や「記念式典」等を実施しました。関係各位及び会員各位のご協力のもと、盛会裏に終了することができましたことをご報告致しますとともに、厚く御礼申し上げます。
また、残りの事業である「ロボット産業ビジョン」策定と「50 年史」の編纂につきましては、本年度内での完成に向け、現在、鋭意取り組んでおります。特に、「ロボット産業ビジョン」については、今回が完成版ということではなく、委員会体制を残し、継続的に議論を続けることで、アップグレードしていくことを考えております。
これらに加え、業界活性化のさらなる推進に向け、昨年に引き続き以下の 3 点を重点項目として取り組む所存です。
第一は「市場拡大に向けた取り組み」です。
当会ではロボット革命・産業 IoT イニシアティブ協議会との連携のもと、ロボット市場の拡大に向けてその役割を引き続き積極的に務めて参ります。また、ロボットの利活用推進にとってシステムインテグレータの役割は極めて重要ですが、当工業会内の「FA・ロボットシステムインテグレータ協会」も今年で設立5年目を迎えますが、SIer 業界の経営基盤や事業環境の向上、さらには専門性の高度化に向け、活動の一層の充実を図り、また組織的にも更なる発展を目指していくこととしております。
第二は「イノベーションの加速化に向けた産学連携の推進」です。
グローバル市場での我が国の優位性確保や潜在市場の顕在化のためにもイノベーションの加速化が急務となっており、引き続き日本ロボット学会をはじめ関係学会及び関連業界との連携に努めることとします。
第三は「国際標準化の推進、国際協調・協力の推進」です。
国際標準については、欧米が市場獲得の手段として戦略的に取り組んでおりますが、我が国としてもリーディングカントリーとして官民挙げて国際標準化活動に対して引き続き積極的に取り組むとともに、国際ロボット連盟を通じた活動並びに国際交流を積極的に推進していく所存です。
また、本年は、5 月 31 日~6 月 2 日にかけ「第 24 回実装プロセステクノロジー展」を、そして 11 月 29 日~12 月 2 日にかけて「2023 国際ロボット展」の 2 つの展示会を、コロナ禍以前の規模での開催を目指し実施致します。両展示会を通じて技術情報の発信とともに様々な分野へのロボット利用拡大への意欲を喚起することに加え、市場調査、技術振興等の各事業を意欲的に展開する所存です。
次に「製造科学技術センター」です。
「製造科学技術センター」では、ロボット、IoT、「ものづくり」などにおける製造科学技術の調査研究や、標準化に取り組んでおります。
まず、ロボット及び「ものづくり」の関係では、「人」(=「ヒト」)とロボットの力や情報の相互作用を加味する革新的な協業形態である「合業」(=「ゴウギョウ」)を提唱し、新たな生産手法の確立を目指しているほか、この 2 年ほど将来のロボットの標準化のあり方について調査研究などを行っております。
また、オートメーション関連では、企業間を含めた生産システムの連携手法、経営情報・現場情報に加え、脱炭素情報を含めた製造の見える化、さらにはクラウドを活用した中小企業における工場の IoT 化促進などの活動を実施しています。来月 3 日にはこれまでの成果を発表する「IAF フォーラム」をリアルとウェブのハイブリッドで開催いたしますので、奮ってご参加ください。
一方、標準化では、昨年は、スマート・マニュファクチャリング及び DX に関する産業データの標準化を扱う ISO/TC184 の SC4 の総会を、コロナ禍での準備中断後、3年越しの努力の結果、国内審議団体として浜松で開催しました。また、SC5 では、デジタルツイン、ソフトウエアシステムの連携や製品に関するデジタル・データの流通・活用の促進に関する我が国の提案を、予定よりも大幅に前に進めることができました。本年もこの勢いを維持し、産業界に貢献していきたいと考えております。
このように、「製造科学技術センター」は、我が国の「ものづくり」の横断的な課題に応えつつ、ものづくり企業の競争力と活力の創成に努めます。
以上、2団体の取り組みをご紹介申し上げました。
最後となりますが、本年も引き続き関係各位の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のご多幸とご発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。