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JIMTOF 2022記者発表開催される
10月 11 日都内のホテルで、11 月8日(火)から東京ビッグサイトで開催されるJIMTOF2022(第 31 回日本国際工作機械見本市)の報道向け記者会見が開催された。JIMTOFは東京ビッグサイト全館を使う国内最大規模の展示会だが、新型コロナ感染対策で一昨年の第 30 回はリモート開催だったので、今回は4年ぶりで実機の展示が行われる。
工作機械は産業の生産活動の重要な設備であり高額な製品だから、購入者は納得づくで買いたい。そのために実機をその目で見て、音を聞いて、振動を体感しながら判断する。
技術の進化の速い現代の産業界で4年間の空白は長い。この間、各社はネットを使ったセミナーなどで販売促進活動を展開してきたが、やはり「音や振動や臭い」がないと判断は難しかったのか、ユーザーたちは 11 月8日の開催を心待ちにしている。
記者会見はJIMTOF主催者の(一社)日本工作機械工業会(日工会)と㈱東京ビッグサイト(ビッグサイト)の運営で行われた。はじめに主催者挨拶で日工会の柚原一夫専務理事が挨拶に立ち、今回展は「最先端のものづくりの現在地(いま)とミライ」をテーマに4年ぶりのリアル展示会となり、出展者数は 1,086 社 5,619 小間と過去最大の規模で開催することを報告した。次にビッグサイトの津国保夫代表取締役常務取締役が、今回展は従来にも増して積極的なPRを展開し、EMO、IMTSなどの海外の著名な展示会に赴きJIMTOFのPRに努めた。また来場者の利便に供するために、広い会場を回るために2系統の巡回シャトルバスとジャンボタクシーを運用する。さらにビジネスに便利なテレワーク体制も強化した、と報告した。
従来から利用していたデジタルコンテンツ(デジタルPRツール)もさらに充実させて動画や画像が可能になった。またマッチング専用サイトも用意している。来場者は専用サイト〈マイページ〉から、出展者は出展者専用サイトから、社名、機種、商談目的、取扱製品など詳細な項目の検索が可能になっているので、スマートにマッチング先を見つけることができる。
また展示会場の硬い床で疲れ易いという声に応えて休憩所を従来以上に充実させた。具体的には既存のベンチに加えて休憩所を増設する。南3・4ホールには商談スペースとテレワークスペースを新たに設ける。
さらに従来同様に「工作機械技術者会議」(IMEC2022)のポスターセッションは会期中の全日程で、またオーラルセッションは 11 月 10 日(木)、11 日(金)に開催される。工作機械関連のソフトウェア・ワークショップは 11 月9日(水)に開催される。学生限定参加のトップセミナーは 11 月 12 日(土)に開催予定だ。
いずれにしても企画が目白押しで、一度公式サイトのチェックをお薦めする。
「JIMTOF2022」にアクセスしてください。
〔稲葉善治会長からのメッセージ〕JIMTOF・Tokyo2022開幕に向けて
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、1962年に初開催以来、工作機械産業の新技術発表の舞台として、また国際的な商取引の場としてその役割を果たしてまいりました。第31回目の開催となるJIMTOF・Tokyo2022(以下JIMTOF2022)は、60周年の節目を迎えます。
2020年の前回は、新型コロナの感染拡大に伴う東京五輪の延期によりオンラインでの開催を余儀なくされましたが、今回は、新設された南展示棟を加え過去最大の展示面積で開催する運びとなりました。4年ぶりのリアル展示会となるJIMTOF2022に向けて研究開発に励まれている出展各社、また、広報面で多大なご協力を頂いている報道関係の方々など、関連業界関係者の皆様の努力と弛まぬ熱意に心より感謝申し上げます。
JIMTOF2022のテーマは「開かれる扉(ミライ)、世界を動かす技術の出会い」です。今日、世界の製造業では、サプライチェーンを強靭化するレジリエンス、カーボンニュートラルを実現するグリーンテクノロジー、及び業務プロセスを変革するデジタルトランスフォーメーションなどが課題となっています。最新鋭の工作機械、最先端の技術が一堂に揃うJIMTOF2022では、各出展者がこれらの課題をニーズとして捉え、ユーザーの価値創造とミライへの躍進に貢献する最適なものづくりを提案し、新しい扉(ミライ)を開き、世界を動かす技術との出会いを提供することができると確信しております。
一方、主催者企画展示では、現在直面している製造業の課題を明確にし、手が届くデジタル化と最先端の知能化製造システムをご覧頂きます。また、最新鋭の工作機械から生まれる日本発TOPプロダクツを展示することで、世界を動かす最先端の技術を体感頂きます。
さて、JIMTOFはものづくり技術の祭典という側面も持っております。工作機械関連の研究者・技術者が世界中から集い、最新の研究を発表する「国際工作機械技術者会議(IMEC)」をはじめ、各種講演やセミナーを開催いたします。今回はカーボンニュートラル時代のモビリティや、金属Additive Manufacturingがもたらすものづくりの変革など、時宜を得たテーマを揃えました。更に、全国の理工系学生の皆さんを招いて開催する、恒例の「工作機械トップセミナー」を通じて、ものづくり産業の次代を担う優秀な人材の発掘・育成にも努めて参ります。
初開催から60年という還暦を経て、JIMTOFは新たなステージに上ります。これからも時代のニーズを的確に捉え、最先端の技術を発信し続けることで、ご来場の皆様と、ものづくりのミライをつなげて参ります。
最後に、全ての出展者にとって、このJIMTOF 2022が世界のものづくりの発展に貢献する良きビジネスの契機となるよう、心よりご祈念申し上げます。