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ことラボ・レポート

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日工会の月例記者会見(6月)

2022 年 06 月 24 日

(一社)日本工作機械工業会は、6月 22 日に月例記者会見を開き5月分の受注統計を発表した。当月のポイントを以下にまとめた。

<マクロ経済の概況>~全体経済に関するコメント
全体経済
足元の国内景気は、新型コロナの影響が緩和するにつれ、持ち直しの動きが拡大。
月例経済報告(6月 20 日発表):景気は、持ち直しの動きがみられる。【据え置き】
感染対策に万全を期し、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただしウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制の影響などが懸念される中での原材料価格の上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等による下振れリスクに充分注意する必要がある。
法人企業景気予測調査(4~6月):「貴社の景況判断」BSI(全産業、大企業)
22 年4~6月期:△0.9  2四半期連続「下降」超
7~9月期:+6.3  10 ~12 月期:+6.4
製造業の動き
GDP統計(1~3月):2次速報 民間企業投資 前期比△0.7 %(年率:△ 2.8%)
1次速報(同+0.5 %)から下方修正  2半期ぶりのマイナス
月例経済報告(6月):設備投資は「持ち直しの動きがみられる」【据え置き】
法人企業統計調査(1~3月):製造業の設備投資 前年同期比 +5.9 %
(ソフトウェア投資額を除く)  4四半期連続増加
工作機械の受注状況【5月確報】

概況:受注総額 1,533.3 億円[前月比△1.1 %(2カ月連続減少)、前年同月比+23.7 %(19 カ月連続増加)]
(1)内需 494.8 億円(前月比△7.0 %、前年同月比+48.9 %)GW等で営業日数減などの影響。
(2)外需 1,038.5 億円(前月比+2.0 %、前年同月比+14.5 %)単月として過去4番目。

ことラボから:5 月度の統計数値も先月同様“悪化はしていない”、“持ち直し”と表現されている。
記者からの懸念材料を問われても、稲葉会長は「全体として高水準なので問題はない」と回答。
ウクライナなどの地政学的な懸念はあるが、大きな不安材料とはされていない。(7月の記者会見は7月 21 日に開催予定。