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ー 科学と技術で産業を考える ー

ことラボ・レポート

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日工会の月例記者会見(5月)

2022 年 06 月 03 日

(一社)日本工作機械工業会は、5月 30 日に月例記者会見を開き4月分の受注統計を発表した。当月のポイントを以下にまとめた。なお、創立 70 周年記念誌「工作機械産業ビジョン2030」~我が国工作機械産業の展望と課題~が発表され、会員企業と報道陣に配布された。

<マクロ経済の概況>~全体経済に関するコメント
全体経済
足元の国内景気は、新型コロナの影響が緩和するにつれ、持ち直しの動きが拡大。
月例経済報告(5月):景気は、持ち直しの動きがみられる。【判断据え置き】
経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあり、景気が持ち直していくことが期待される。ただし①中国における感染再拡大の影響や②ウクライナ情勢の長期化などが懸念される中で、③供給面での制約や④現材料価格の上昇、⑤金融資本市場の変動等による下振れリスクに十分注意する必要がある。
経済・物価情勢の展望(4月):序盤から中盤は、資源価格上昇による下押し圧力を受けるものの感染症や供給制約の影響が和らぎ、外需の増加、緩和的金融環境、政府の経済政策などに支えられて回復していくとみられる。
製造業の動き
GDP統計(1~3月):1次速報 民間企業投資 前期比+0.5 %(年率:+1.9 %) 2四半期連続プラス
月例経済報告(5月):設備投資は「持ち直しの動きがみられる」【据え置き】
工作機械の受注状況【4月確報】


<ことラボから>
概況:受注総額 1,555.0 億円[前月比△6.8 %(2カ月ぶり減少)、前年同月比+25.5 %(18 カ月連続増加)]
(1)内需 531.8 億円(前月比△11.7 %、前年同月比+47.4 %)
(2)外需 1,018.2 億円(前月比△4.0 %、前年同月比+15.8 %)

統計数値は概ね“悪化はしていない”ので、「持ち直し」と表現されている。しかし報告書を読むと、仮定条件が多く少し心細い印象。上海のCCMTは中止になったが、9月の IMTS 以降、JIMTOF などに向けて市場の活性化に期待したい。

(6月:5月受注実績は 22 日(水)に発表予定 速報値は6月9日(木)に発表予定)